【第1話】主婦にとっての時間と場所の自由
主人公:相原加奈(仮) 28歳
職業:専業主婦
家族構成:夫(直之)(仮) 娘(実花)(仮)1才
住まい:家賃6万5000円のアパートで3人暮らし
加奈はとにかく「結婚」がしたかった。
20代半ばを過ぎたあたりから、次々と友達が結婚していくのを見て、うらやましかった。
いや、うらやましいというよりも、「自分が取り残されていく」という焦りにも似た感情の方が大きかった。
一人暮らしをしていたアパートに、高校や大学時代の友人からの結婚式の招待状が届く度に、複雑な気持ちになった。
友達のウエディングドレス姿を見ると、「おめでとう!」と心から喜ぶ一方で、式が終わって家に帰るといつも寂しい気持ちになった。
「自分はもうずっと一人のままなのかな…」
漠然とした将来への不安がいつでも加奈の心の中にはあった。
しかし、そんな時に出会ったのが直之だった。
直之は加奈の働いていた医療事務の職場に、薬を卸しにくるスタッフだった。
最初は受付であいさつをする程度だったが、徐々に会話の量も増え、仲良くなっていった。
ある日「あ…あの、今度一緒に食事にでも行きませんか?」と思い切って声をかけてきたのは、直之の方からだった。
2人の交際は順調に進んでいった。
そして、正式にお付き合いを始めてから、1年後にとんとん拍子で結婚が決まった。
加奈は「やっと自分も結婚ができる!」と、まるで人生の最終目標を達成できたかのようにうれしかった。
しかし、思い描いていた理想の結婚生活とはかけ離れていた。
交際しているときは優しくてマメだった直之も、一緒に暮らしてみるとズボラで、家事を全く手伝わない典型的なダメ夫だった。
よく、「男は釣った魚にはエサはやらない」なんていうけれど、こんなに変わってしまうものかな…。
加奈は独身時代とはまた違った2つの悩みを抱えるようになった。
1つ目は「結婚とはもっと幸せなものだと期待していたのに、そうではなかったこと」。
そして2つ目は、「全く自分の時間を持てない」ことであった。
娘の実花を授かったことを機に、加奈は職場を寿退職したのだが、もちろん初めての子育てで頼れる人もいなかった。
加奈の両親は遠くに暮らしており、お盆や年末年始などにしか会えなかった。
娘は泣いているが、なんで泣いているのか、どうしたらいいのか分からない。
家のこともやらないと。次々とたまっていく洗い物に洗濯物。そうじをしないと部屋も汚い。
娘の子育てや、やらなければならない家事は、待ってはくれない。
涼しい顔でこなしている周りの主婦のことが、まるでスーパーマンのように思えた。
夜も実花の夜泣きで全然眠れない日々は続く。
アパートの壁は薄く、実花の鳴き声が隣近所に響かないように気をつかわなければならない。
毎日夜が来るのがつらかった。
直之はというと、「明日も仕事なんだからゆっくり寝かせてくれよ…」と眉間にしわを寄せながらつぶやくだけで、何もしてくれなかった。
独身時代に、友達と飲み歩き、自分の好きなことを好きなようにしていた自分が懐かしい…。
「私、何のために結婚したんだろう…」
加奈は、今日も泣いている実花のことを、自分もまた泣きながら抱きしめ、家の中で一人立ち尽くしていた。
主婦は思い通りの結婚生活が実現できていない
毎日の家事や育児で息がつまりそう…。
あなたもそう思っていませんか?
いつでも自分のことは後回しで、家族のため、だれかのために時間を使っている。
中には仕事を抱えながら、子育てや家事をしている方もいることと思います。
そんな毎日を「つらい」と感じるのは、果たして悪いことなのでしょうか?
絶対にそんなことはありませんので安心してください。
つまり「自分の結婚生活、こんなはずじゃなかった…」と思って当然だということです。
実は、そんな思いを抱えている女性の方がたくさんいます。
その証拠に、大手婚活サービス楽天オーネットがまとめた「思い通りの結婚生活ができているか」というアンケート結果があります。
見て欲しいのは、「思い通りの結婚生活が実現できていない」と答えている、緑と紫を合わせた割合の多さです。
「思い通りの結婚生活が実現」できていますか?アンケート
引用元:楽天オーネット「結婚生活に関する実態調査」2016.3)
結果を見ると、男性(旦那)よりも女性(妻)の方が「理想の結婚生活が実現できていない」と答えています。
しかも、その割合は何とほぼ2人に1人という高い比率です。
つまり、実際に結婚してみて、「こんなはずじゃなかった…」と不満を抱えているのは圧倒的に「妻」ということになります。
冒頭の加奈さんのように感じることは、何にも悪いことではないんですね。
では、なぜ「理想の結婚生活が実現できていない」と感じてしまうのでしょう。
主婦にとっての「理想の結婚生活」とは一体どういうものなのでしょうか。
結婚生活で満たされず家の中で孤独な主婦
先ほどの調査結果を深掘りすると、女性が結婚生活で重視することは、主に以下の3つでした。
- お互いを思いやり、大変なことでも2人で相談しながら乗り越えられること(優しさ・会話がある)
- 経済的に余裕があること(お金がある)
- 家事や育児をシェアし、それぞれの時間を尊重すること(時間がある)
1つ目は、お互いを思いやり、大変なことでも2人で相談しながら乗り越えていける(優しさ・会話がある)かどうかです。
まず大前提として「自分は旦那に大切にされている、愛されている」と感じる女性は、結婚生活に大きな不満を持ちません。
なぜなら、女性は「大好きな人から愛されたい」と思う気持ちが強いからです。
優しくされたいのは、どんな女性でも共通の願いです。
冒頭の直之さんのように、付き合っている当時はそれなりに優しくても、結婚して時間が過ぎるとそっけなくなるパターンは多いです。
2人の問題はきちんと2人で話し合って乗り越えていきたいし、自分1人で決められないことは、相談しながら決めていきたいですよね。
「結婚したら優しくなってくれるかな…」「子どもが生まれたら優しくなってくれるかな…」と期待するたびに、裏切られ、いつしか期待すらしなくなるのが女性の悲しい現実です。
優しさがない、会話がないという心の中にすきま風が吹くような結婚生活では、「思い描いていた理想と違う」と感じるのも当たり前ですよね。
次に2つ目は、経済的に余裕があるかどうか(お金があるかどうか)です。
極端な話、愛はなくとも、金さえあれば生きていけます(笑)。
「愛があればいいの!お金なんていらないわ!」という感覚は、30年以上前のトレンディドラマの世界ですよね。
旦那に期待できない以上、女性にとってお金は結婚生活を続けていくための必須アイテムです。
経済的に余裕がなければ、心もすっかり離れてしまうのは当たり前のことなのです。
最後の3つ目は、家事や育児をシェアし、それぞれの時間を尊重できるか(時間があるか)どうかです。
社会的に男性も積極的に参加しようとする動きがある一方で、「やっぱり家事や育児は女性がするもの」という意識はまだまだ根深いですよね。
男性からしても、どうしても「俺は仕事をして金を稼いでるんだ(えらいだろ)」、働いて疲れているんだ(ゆっくり休ませてくれ)」という意識が強くなりがちです。
確かに仕事はハードです。日々の肉体的・精神的な苦痛に、人間関係で神経をすり減らしながら働くことは尊いです。
しかし、家事も育児も同じくらいかけがえのない活動ですよね。
冒頭の加奈さんも、すべての家事と育児を自分1人で抱えてしまっていました。
こんな状態では、心も体も悲鳴をあげてしまうのは当然のことだと思います。
では、どうすれば主婦の負担を減らすことができるのでしょうか。
主婦はとにかく忙しくて自分の時間がない
20代~60代の既婚女性会員を対象に「主婦の家事実態調査」を実施した結果があります。
この調査では、「普段十分にできていない家事は何か」を緑の棒グラフ、「時短したい家事」をオレンジのグラフで表しています。
以下にポイントをまとめてみました。
まずは、主婦が負担だから「時短したい」と感じている家事は、以下のランキングとなりました。
第1位:ごはんの準備(炊事)
第2位:洗濯をする
第3位:買い物をする
引用元:ソフトブレーン・フィールド株式会社 「主婦の家事実態調査」
やはり、主婦にとって毎日の食事の準備はなるべく「時短したい」と感じているのですね。
また、「洗濯や買い物ももっと短い時間で終わらせたい!」という願いがあるようです。
また、実は圧巻の結果だったのは一番左側の「掃除」のグラフです。ポイントは以下の通りです。
・ごはんの準備、洗濯、買い物は何とかがんばっている
・その結果、もはやそうじにまで手が回らない…(でもできるなら時短してキレイにしたい)
自分の貴重な時間をめいっぱい使っても、「そうじにまで手が回らない現実」を上のデータは伝えてくれています。
つまり、「1人の力でごはんの準備、洗濯、買い物、そうじ、しかも育児まですべてやるのはムリ!」という結論が出るのです。
加奈さんのように、悲しい思いをしたり、自分を悲観したりしなくてもいいということですね。
そう。もはや悩む必要はないのです。
大切なのでもう一度伝えますね。
「自分1人の力でごはんの準備、洗濯、買い物、そうじ、しかも育児まですべてやるのはムリ!」なのです。
しかも、仕事で働きに出ている主婦の方もいますので、これらをすべて完璧にこなすのはなおさら無理ゲーです。
主婦が自分の時間を増やすための方法
では、どうすれば主婦が家事や育児の負担を少しでも減らし、自分の時間を増やすことができるのでしょうか。
結論として以下の2つしかありません。
- 自分でやらない
- だれかにやってもらう
それぞれを解説します。
まず、1つ目の「自分でしない」ですが、これでは他にやってくれる人がいないのでアウトですよね。
肝心の旦那さんが頼りになればもちろん最高ですが、なかなか期待できない方も多いと思います。
そこで、もう1つの「だれかにしてもらう」という提案はいかがでしょうか。
現代では、「食事の宅配サービス」や「家事代行サービス」を利用している主婦の方も増えてきています。
「家事代行サービス」における、TBSドラマの「逃げ恥」のみくりさんや「わたしの家政夫ナギサさん」のナギサさんのような存在は身近になりつつありますよね。
「食事の宅配サービス」では、毎日の食事の「買い出し」「調理」「後片付け」を大幅に時短できるのが魅力です。
おうちにすでに栄養バランスの整った食事が準備されている状態なので、「総菜やコンビニ弁当を買うのもめんどくさいし、栄養バランスもかたよっちゃうしな…」というお悩みも解決できます。
それだけ、「家事代行」も「食事宅配」も時代のニーズにあったサービスだということです。
先ほどお伝えした通り、すべての家事や育児を自分の力だけですべてをこなすのは無理があります。
であれば、「その道のプロ」にお願いをするというのは、決して悪くないことだと思います。
食事の宅配サービスでは、不足しがちな野菜がしっかり入り、健康面にしっかりと配慮された献立が届くので安心です。
家事代行サービスでは、経験豊富なベテラン家政婦さんが来てくれるので、安心して家事を任せることができます。
しかし、こんな不安が胸をよぎりますよね。
「食事の宅配は本当においしいのかな…」
「知らない人が家に来て家事をするなんて何だか不安…」
「お金がかかるのはちょっと…」
確かにその気持ちは分かります。
しかし、結論として「忙しい主婦にとって利用してみる価値は高いサービス」だと言えます。
最初からすべての食事や家事をお願いするのではなく、まずは「おためし」してみるのはいかがでしょう。
会員登録のみはもちろん無料ですし、トライアル価格というのも設定されています。
自分にあったサービスであれば継続すればいいし、合わないなら辞めてしまっていいですよね。
でも、もしかしたら冒頭の加奈さんのように、頼る人がいない方などは、経験豊富なベテラン家政婦さんが良き相談相手になるかもしれません。
せめて平日5日間の食事の準備を「1日は宅配」と割り切ってしまってもいいのではないでしょうか。
なかなか掃除できない場所を、「たまにはプロの手できれいにしてもらう」のもいいのではないでしょうか。
主婦の方は、「何でも自分でやらなきゃいけない」と自分で自分を苦しめている場合が非常に多いのです。
もはや家事や育児は1人で抱え込んでやる時代は終わりつつあります。
サービスを利用することで、今の生活が何かしら良い方向に行くのであれば、育児や家事をだれかにお願いすることは、決して悪いことではありませんよね。
ポイントをまとめます。
先ほどお伝えしたとおり、家事や育児などのやることに追われている、忙しい主婦にとっては以下の2つの選択肢しかありません。
- 自分でやらない→結局だれもやってくれない→自分でやるしかない(時間がないまま)
- だれかにやってもらう→勇気を出してお願いする→自分の時間が増える(やりたいこともできる)
大切なのは、「いかにして自分が楽になれるか」という思考を持つことです。
自分のやることは減らせれば、心にも余裕ができ、今までよりももっと家族を大切にできるはずです。
自分を大切にできるのは、自分しかいません。
主婦の仕事は、あまりにもハードです。
ぜひ「だれかの力」を借りて、少しでも楽な気持ちになってください。
そして、自分自身の時間を、さらには大事な家族との時間も充実したものにしてください。
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主婦が家以外にほっとできる場所
「家にいても全然気分転換ができない…」
そんな思いをお持ちの方もいることでしょう。
でも、お子さんが小さいうちなどは、あまり長い時間出かけられないと思います。
温泉に行ったり、カラオケをしたりということにあこがれると思いますが、拘束時間が長くなってしまいますよね。
帰ってきてからご飯の準備をするのはめんどうだし、残った家事を片付けるのも大変。
何より行くための準備がめんどくさいし、外になかなか出かけられない…。
そんなときは、すき間の時間を使って、家以外の場所で気分転換をするのはいかがでしょうか。
具体的には以下の通りです。
- 喫茶店
- 神社・仏閣など静かで景色の良い場所をウォーキング
それぞれ解説しますね。
まずは、1つ目の「喫茶店」です。
主婦になると気軽に利用することができず、足が遠ざかったという方もいるかと思います。
ファミリーレストランと違って、子連れのワイワイガヤガヤした雰囲気はありません。
自分1人の限られた時間を、最大限静かにゆっくり過ごすことができるという点でおすすめです。
1,000円くらいでおいしい料理を食べて、おいしいコーヒーを飲んで、しかも片付けなくていいというのはうれしいですよね。
事前の準備もまったく要りません。ちょっと服を着替えればすぐに入店OKです。
また、家では飲めないような挽き立てのおいしいコーヒーやカフェオレ、スイーツは喫茶店ならではの魅力です。
好きなときにお店を出たあなたは、きっとリフレッシュできているはずですよ。
次に2つ目の「神社・仏閣など静かで景色の良い場所をウォーキング」です。
家にいると、旦那や子どもたちにああだこうだと、とにかく話し掛けられて、ほっとできないという方も多いと思います。
そんな時は、「静けさ」を求めて心が穏やかになれる神社や仏閣にいくのもおすすめです。
美しい「景色」や光にきらめく緑の葉っぱ、生命の躍動感感じる木々が心をいやしてくれます。
加奈さんのように、子どもが泣いても周りに迷惑がかからない、そんな点も魅力ですよね。
「静かにゆっくり過ごせる場所」は、心をおだやかにしてくれるはずですよ。
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