アナタは「不動産投資」をご存じですか?
本屋さんには専用コーナーが設けられ、インターネットでも、不動産投資をすすめる広告が飛び交い、世間は空前の不動産投資ブームと言えます。
ですが、
よく目にするし、ちょっとは興味あるけど、不動産投資って儲かるの?
この記事では、「不動産投資が儲かるものなのか?」のギモンについて、かみくだいて紹介します。
・不動産投資のアウトラインがわかる!
・不動産投資のメリット/デメリット/リスクがわかる!
・不動産投資の本当の狙いがわかる!
・将来を見据えた資産形成を考えるきっかけになる!
数分程度で読めますし、資産形成を考える上で参考になると思いますので、ぜひご一読ください!
不動産投資とは?
そもそも、不動産投資とはどういったものなのかをカンタンに整理して説明します。
不動産投資の目的は「売却利益」と「運用利益」
不動産投資とは、「土地や建物などの不動産に投資し、利益を得る投資手法」のことです。
不動産投資では、次の2通りの方法で利益を出します。
・売却利益 … 購入した土地や建物を、「安く買い、高く売る」ことで差額の利益を得ます。
・運用利益 … 購入した土地や建物を、「誰かに貸す」ことで、賃貸料から利益を得ます。
現在は「運用利益」を追求する方法が主流です。
長期的に収入を得たり、節税効果が期待できるところから、近年では副業として不動産投資を始める人が増えています。
副業で大家さんを始める人って結構いるんだね。
でも、土地とか建物ってすごくお金がかかるイメージがあるけど、
みんなどうやってお金を用意しているの?
不動産投資にはローンが利用できる
マイホームを購入するとき、ほとんどの人は一括払いで購入せずに、住宅ローンを利用すると思います。
不動産投資でも同様に、「不動産投資ローン」として銀行から融資を受けることができます。
そのため、初期投資資金が少ない投資家も不動産投資を始めることができるのです。
金利や融資審査内容など、一部は住宅ローンと違うが、基本は同じ考え方じゃ。
不動産投資のメリット/デメリット/リスク
不動産投資のアウトラインを確認したところで、次に不動産投資のメリット・デメリット・リスクを見てみましょう。
不動産投資のメリット
不動産投資のメリットは、次の通りです。
・副業として始めやすい
・老後の収入源になる
・相続税を節税できる
・生命保険の代わりになる
副業として始めやすい
入居者が確保できている限り、安定した家賃収入が得られます。
また、入居者とのやり取りや物件の維持管理、会計管理についても、管理会社や税理士に委託できるので、本業をしながらでも始めやすい特徴があります。
老後の収入源になる
空室を作らずに、物件を長く維持できれば、年金以外の老後の収入源として期待ができます。
相続税を節税できる
相続税は、現金や有価証券の場合、そのときの価値(5000万円なら5000万円)を課税対象とします。
いっぽう、不動産の場合は、その不動産の固定資産評価額を課税対象とします。
固定資産の価値は、時間が経つにつれて下がっていくので、5000万円で購入した物件も、5000万円より安い評価額で税額が計算され、現金や有価証券に比べて相続税を節税できる可能性が高いのです。
生命保険の代わりになる
金融機関からローンを受けて物件を購入する場合、一般的には団体信用生命保険に加入します。
団体信用保険では、名義人が死亡したり、重度の障害を負った場合に、借入金の返済が免除されます。
借入金の返済は免除されても、物件は資産として名義人・相続人の手元に残るので、生命保険の代わりになります。
不動産投資のデメリット
不動産投資のデメリットは、次の通りです。
・まとまった初期投資費用が必要
・物件の維持管理コストがかかる
・物件の資産価値が老朽化で下がる
まとまった初期投資費用が必要
株式投資や投資信託などと比べて、投資対象の価格は非常に高価です。
そのため、ローンを利用する場合でも、諸経費などを考慮すると、初期投資費用として、100万円程度のまとまった金額が必要です。
物件の維持管理費用がかかる
不動産を維持するためには、管理費や修繕費、固定資産税などの費用がかかります。
さらに、管理会社への委託料、税理士報酬、借入金の返済など、購入や運用に関わる費用が加わります。
物件の資産価値が老朽化で下がる
新築の物件を購入したとしても、時間が経つにつれて必ず老朽化していきます。
そして、老朽化が進むにつれて、物件の資産価値は下がっていきます。
費用と収益性のバランスが重要ってことだね。
加えて、不動産投資も先が見えない「投資」じゃから、相応のリスクがあるぞい。
不動産投資のリスク
不動産投資のリスクは、次の通りです。
・災害リスク
・入居者リスク
・価格変動リスク
災害リスク
地震や火事などの災害によって、保有する物件が損壊するリスクがあります。
リスク回避策として、物件を補強したり、災害保険に加入するなどが考えられます。
入居者リスク
入居者が集まらず、空室が増えたり、家賃を滞納したり、問題を起こされて、事故物件になるなど、入居者にまつわるリスクがあります。
リスク回避策として、入居条件を厳しくしたり、不動産会社などに貸し出すなどが考えられます。
価格変動リスク
物件の老朽化が進んだり、周辺環境などの利便性がなくなったりと、購入時よりもいちじるしく価格が下がってしまうリスクがあります。
さらに、不人気物件となった場合、売りたくても買い手がつかない状況になるリスクも発生します。
リスク回避策としては、収益性の高い物件を見極めて購入する、物件のメンテナンスを計画的に行うなどが考えられます。
うーん、なんか考えなきゃならないことが多いなぁ…汗
これ、ちゃんと儲からないと、全然ワリに合わないよ?
そもそも、不動産投資は「儲ける」ようなもんじゃないわ!
不動産投資は儲けるものではない!
これまで見てきた不動産投資の特徴からもわかる通り、不動産投資は、物件価格の変動で「儲ける」よりも、計画的に物件運営を行って「稼ぐ」、「資産形成」の側面が強い投資方法です。
不動産投資家の中心は、昔ながらの地主さんと言われており、節税対策や遊休地の有効活用など、まさに資産形成を目的としたものです。
一般投資家の中にも成功者はいますが、それこそ勉強を重ね、ち密に利回りを計算した上で安く物件を購入するなど、短期的な儲けを狙った方法はとられていません。
つまり、不動産投資を「儲ける」手段として安易に始めるのは、オススメできません。
ただし、不動産投資をしっかりと勉強した上で、地道に「稼ぐ」手段として始める分には有効な投資方法と言えます。
なるほど、不動産投資は「ビジネス」なんだね!
まとめ
・不動産投資の目的は主に「運用益」を得ること
・不動産投資には、安定収入や節税対策などのメリットがある
・不動産投資には、維持管理コストや資産価値下落などのデメリットがある
・不動産投資には、災害や入居者、価格変動などのリスクがある
・不動産投資は、短期的な「儲け」ではなく、地道に「稼ぐ」投資方法である
いかがだったでしょうか。
近年は、不動産投資ブームの波に乗り、たくさんの個人投資家が不動産投資を始めました。
しかし、「かぼちゃの馬車」事件でも見られたように、甘い誘いに乗って、安易に手を出してしまうと、大きな損失を抱えるリスクも存在します。
もしアナタが不動産投資に興味をお持ちだとしたら、この記事を参考に、投資対象の特性を理解し、慎重に検討してみてくださいね。